アバウト日本海|03.石川

日本海地域をGRAYSKY的視点で、ざっくりアバウトにお伝えする「アバウト日本海」

3回目は、石川県のご紹介です。

石川県の人口は、1,150,165人(平成28年 4月1日現在 いしかわ統計指標ランド 調べ)

石川県には江戸時代(1603-1867)から続く加賀百万石文化が、現在でも色濃く受け継がれています。

国指定、県指定などを含む伝統工芸は、なんと36種類にも上るそうです。

現在では、昔ながらの技術を活かしつつ、若い世代や海外の人々にも親しんでもらえるような、カジュアルな伝統工芸作品も多く見られます。


香箱がに

石川と言えば、魚介類がおいしい土地として知られていますが、中でも一風変わっているのがこの「香箱がに」。

石川の人々は、雌のズワイガニである「香箱がに」が大好き。雄のズワイガニに比べると小ぶりで、足も細く身は少ないのですが、その分「外子(卵)」と「内子(未熟成卵)」とカニ味噌がたっぷり詰まっています。ズワイガニ全般に比べて漁期が短く、11/6から翌年の1/6までと決まっています。香箱がに漁解禁に合わせて、ぜひ石川を訪れてみてください。


加賀野菜

石川には、他の地域ではあまり見かけない「加賀野菜」が多く栽培されています。加賀太きゅうり、金時草、源助だいこんなど、季節によって様々な種類の加賀野菜が店頭に並びます。「近江町市場」には、加賀野菜を多く扱う八百屋も軒を連ねています。観光の合間にぜひ立ち寄ってみては?


アイスクリーム

実は石川県はアイスクリームの消費量が全国1位なんです!地元のほとんどスーパーマーケットでは、毎週日曜は必ずと言っていいほど「アイス4割引セール」をやっています。冷凍庫に箱アイスが常に数種類入っているのは当たり前。真冬でも“こたつでアイス”が石川流です。


まれ(ドラマ)

夢追い人で迷惑ばかりかけていた父親が、事業に失敗し家族みんなで能登に移住する。そんな父親の影響から夢嫌いになった主人公・希(まれ)が、自らの夢である「パティシエ」を捨てきれず、修行や恋に励みながら、直面する理想と現実の狭間で悩みそして成長していく。能登の魅力がたくさん詰まった作品です。


ゼロの焦点(小説)

松本清張の長編推理小説。物語の舞台が北陸の金沢や能登半島という日本海側の曇り空のイメージで統一されていて、内容は結婚直後に失踪した夫の謎を追う妻が、衝撃の事実を知るサスペンス。物語の目線が警察からではなく、夫の失踪の謎を追う妻からの目線であるためか感情移入しやすくハラハラドキドキな作品となっています。


舞妓Haaaan!!!(映画) 

主演に阿部サダヲをむかえた、宮藤官九郎脚本・水田伸生監督のコメディ映画。高校時代の修学旅行で、京都・祇園の舞妓の美しさに取りつかれた鬼塚公彦(阿部サダヲ)が、「舞妓さんと野球拳をする」という目的に向かってさまざまな苦難を乗り越えていく姿を描いたハイテンション作品。金沢市の花街である主計町・ひがし茶屋街で撮影が行われました。



【取材旅行を終えて】


今回は、わたしの生まれ故郷でもある石川県を取材してきました。

生まれた町を“取材”という目で見ると、今まで気がつかなかったり見過ごしていた石川の良いところをたくさん発見できた気がします。

北陸新幹線が開通し、駅前の風景は大きく変わりました。観光客の数も、以前とは比べ物にならないくらい増えたように思います。

観光だけではなく、金沢という街を気に入って移住してくる方々も少しずつ増えてきているという話も耳にしました。

案外、昔から住んでいる人より、外から来る人たちの方が、その土地の素敵なものや良いところに気がつくのかもしれませんね。

東京ー金沢間は、北陸新幹線で約2時間半。東京と金沢の“2拠点居住”なんて素敵だなあと、夢が膨らみました。


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文:野村麻矢、澤木美華